バージ懐中時計 アウターケース製作

[ 修理・カスタマイズ >> ケース修理・製作 (2011-11-04) ]
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時計ケース製作 マサズパスタイム



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インナーケースに合わせてアウターケースを製作

当店では、既存のアンティークムーブメントに合わせたケース製作を行っています。

かつての名品の多くが金・銀の再生などの目的でケースを剥ぎ取られ、ムーブメント単体にされてしまっている現状は大変残念なことですが、それらのムーブメントは完全に寸法・仕様の合ったケースを製作することによって再び時計として蘇ります。

またオリジナルのケースに入った完品をお持ちの方でも、日常の使用によってオリジナルケースを傷つけたくない、というような場合には日常使用のためのケースを別作することによってオリジナルケースを温存することができます。

まず、お持ちのムーブメントを良く拝見した上で好みのデザインを充分伺い、ケースの設計・製作に入る流れとなります。


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加工前の銀板材

約300年前のバージ時計のアウターケース製作です。

既存のインナーケースに合わせてシルバーケースを製作します。

1mm厚の銀板材を半球型に叩き伸ばしていきます。


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木型

当時の製法と同様に、先ずは木型を手ヤスリで整形します。

この木型で銀板を叩き伸ばして行くのでインナーケースの入る寸法を計算した上で削り出します。


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半球型に伸ばした銀板の内側
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半球型に伸ばした銀板の外側

銀板を加熱し、なました状態で叩き込む工程を何度も繰り返して伸ばしていきます。

しっかりとなませなかったり、必要以上に急冷却をしてしまうと後々、素材のヒビ割れの原因に繋がるので注意が必要です。


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切り離した銀の半球材

旋盤を使用して板材から球材を切断します。

木型がしっかりと整形されていたので球材の切り口が綺麗な円形状になっています。


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ケース縁部のリング

インナーケースを内側で固定する役目のあるケース縁部。

丸めた銀角線を旋盤で削り出します。


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ロウ付けされた本体と縁部

縁部のリングと本体の半球材をロウ付けします。

後に内側にはスプリングが入るのでインナーケースの入るスペースに若干の余裕を持たせてリングを固定します。


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ペンダントまで収まったインナーケース

ここでインナーケースとの干渉を合わせていきます。

インナーケースから伸びたペンダントが収まる溝を削ります。


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ペンダントの溝の縁部
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ロウ付けされたペンダント縁部

ケース縁部の飾りと合うように小さな銀の溝縁を製作。

これをペンダントの溝にロウ付けします。


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叩き伸ばして切断したベゼル
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ベゼル製作

最初の工程と同じように木型で伸ばした半球材を旋盤で切り出してベゼルを製作します。

本体に合うように縁を製作、ロウ付けします。


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ロウ付けされた銀板
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削り出された見返り部

ベゼル上部の見返りを製作します。

円形銀板をロウ付けし、旋盤で整形します。

見返りの内側がインナーケースと綺麗に干渉するように削り出します。


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ブロックヒンジが付けられる溝

いよいよ蝶番の製作です。

バージ時計のヒンジはケース本体から少し飛び出た装飾的なもので、近年の懐中時計のヒンジと較べて製作に手間が掛かります。

また通常は、年代が古いものになればなるほど装飾的な形状のものが多くなります。

まず、ケース本体、及びベゼルそれぞれの縁部にブロック形状の銀材を付ける為の溝を彫ります。


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ロウ付けされた銀ブロック

ベゼル、本体にブロックをロウ付けします。

ロウ付け後、ビュランで段縁を彫り込んで飾り付けをします。


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溝にはめられた7つの銀パイプ

ヒンジパーツの銀パイプを製作し、綺麗にはまるように溝を彫ります。

7つの銀パイプがしっかりと隙間無く取り付けられ、尚且つスムーズに作動するよう調整をします。



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ロウ付けされた銀パイプ 
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ロウ付けされた銀パイプ

ロウ付けし、一直線に並んだ銀パイプ。

飛び出した端をブロックの装飾と合わせて仕上げます。



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ロウ付けした取っ手

ベゼルに楕円形の取っ手をロウ付けします。


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キャッチスプリングと銀ボタン

開閉時のロックの役目を果たすキャッチスプリングを製作します。

鉄板を削り出して熱処理を施し、薄型スプリング形状に仕上げます。

ケースの外からスプリングを押し上げる銀ボタンを削り出します。


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かしめ付けられたキャッチスプリング

本体に開けた穴に銀ボタンを嵌め込み、キャッチスプリングを押さえ込みながらかしめ付けます。


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バージアウターケース スプリングボタン
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バージアウターケース 
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バージアウターケース ブロックヒンジ


全体を研磨し、ヒンジに軸ピンとキャップを入れて完成です。


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バージ アウターケース 完成







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